各候補が「脱派閥」を訴える、来月の自民党総裁選。ただ、水面下では派閥の色が残る選挙戦が繰り広げられています。
記者
「林官房長官が岸田派の幹部との会合を終え、ホテルをあとにします」
総裁選に出馬する意向を固め、来週27日にも出馬表明する方向で調整に入った林官房長官。林長官は岸田派でナンバー2を務め、岸田総理の意中の候補とみられています。
その岸田総理はこれまで、周囲に対し…。
岸田総理(周囲に)
「派閥はなくなったけど、その繋がりは大事にしたい」
相次ぐ派閥の解散によって、これまで総裁選で繰り広げられていた派閥単位の行動がどう変わるのか。
特に焦点となっているのが、安倍派の対応です。安倍元総理が亡くなり、派閥の幹部も裏金事件の処分を受ける中、議員の対応が割れているのです。
こうした中、水面下で動き出している人物が。
きのう夜、都内のホテルをあとにしたのは森元総理。以前、安倍派の会長を務め、今も大きな影響力を持つ森氏ですが、きのうは森山総務会長と会談。関係者によると、総裁選をめぐり、意見を交わしたということです。
森元総理に近い議員
「森さんは総裁選の対応で安倍派が割れることなく影響力を残せるよう、色々と動いているよ」
また、所属する派閥を中心に支持を広げ、総裁選での勝利を目指しているのが河野デジタル大臣です。河野氏は派閥のオーナーである麻生副総裁の支持を得て総裁選に臨む方針ですが、河野氏に近い議員からはこんな指摘も…。
自民党 平将明 衆院議員(おととい)
「麻生派だけが残っているので、私は(派閥を)解散すべきだと思います。河野さんが党の改革を訴えるなら、麻生派をまず出てこないと話にならないと私は思います」
10人を超える議員が出馬に意欲を見せる中、「脱派閥」が実態を伴うものになるのかは不透明です。
一方、立憲民主党の代表選。いち早く名乗りをあげた枝野前代表は先ほど、海外の若手起業家と面会するなど、メディアへの露出を増やしています。
立憲民主党 枝野幸男 前代表
「日々進化しているAIの世界の最先端をしっかりと認識をしながら、政治も進めていかなければならない」
関係者によりますと、あすは党の最大の支援団体、連合の芳野会長と会談する予定です。
また、続投に意欲を示している泉代表は民放のテレビ番組に出演し、これまでの党の運営について、「他の野党とは非常に良い関係を保てている」と自信をのぞかせました。
一方、党内で待望論が高まっている野田元総理は、頼清徳総統との会談など、台湾での一連の日程を終え、まもなく帰国します。
野田氏に近い議員によりますと、「推薦人の確保の心配はないが、あとは本人の判断だ」としていて、帰国後、立候補するかどうか本格的な検討に入る見通しです。
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