山形県を襲った記録的な大雨から2週間が経ちました。
県内には先月25日に2度、大雨特別警報が出されました。
降りはじめからの雨量は、真室川町差首鍋で509ミリ、新庄市で435.5ミリ、酒田市の酒田大沢で422ミリ、最上町瀬見で435.5ミリなど、記録的な大雨となりました。
※画像はすべて被災直後

18の市町村で避難指示などが出され、今もなお、鮭川村の10地区、94世帯277人に警戒レベル4相当の避難指示が出されています。
県内の最新状況です。
現在、避難所は4つの市町村で13か所に開設されていて、220人が身を寄せています。大雨による死者は3人。
救助活動に向かう途中でパトカーごと流された警察官が2人、そのほか、避難所に向かう途中だった酒田市の80代女性が流され、死亡しています。

ケガをした人は1人。舟形町の80代女性が倒壊した家に足を挟まれ、軽いケガをしています。
住宅への被害は、16の市町村で1150件確認されています。
全壊が9件、半壊が8件、一部損壊が9件、浸水被害は床上浸水が378件、床下浸水が746件となっています。
酒田市や戸沢村などでは調査が続けられていて、被害はさらに増える見込みです。

県が管理する道路は、34か所で通行規制が敷かれていて、このうち、26箇所で全面通行止めとなっています。
国が管理する道路は、2か所で全面通行止めとなっていて、9日午後に、戸沢村地内の国道47号は片側交互通行に。
日本海東北道の遊佐鳥海IC~遊佐菅里ICは規制解除になります。

県が管理する河川は22河川の36か所で水が溢れたり堤防が壊れたりするなどの被害がありました。
国が管理する河川は、最上川中流と鮭川の水が溢れました。土砂災害は44か所で起き、近くの民家に被害がありました。

こうした公共土木施設の被害額は少なくとも581億円に上る見込みで、2年前に置賜地方などを襲った大雨の4.6倍となっています。
水道では、6つの市町村で最大4000戸以上で断水が発生し、今も酒田市や鮭川村の370戸で続いています。
農林水産業では、農作物の浸水や土砂の流入などがおよそ8600ヘクタールで被害を受けました。
ほかにも農業用施設や水産関係など、32の市町村で被害が確認され、被害額は少なくとも80億円に上る見通しです。

災害ボランティアセンターは、鮭川村、戸沢村、遊佐町、酒田市、鶴岡市、庄内町、最上町で設置され、ボランティアが活動中です。
新庄市では、災害ボランティアセンターを設置せず常設しているボランティアセンターで活動しています。
被災者を支援するため、県は義援金を受け付けていて、県庁ロビー、各総合支庁、
県立図書館、文翔館、やまぎん県民ホール、山形県アンテナショップ「おいしい山形プラザ(東京都)」に募金箱を設置しています。
また、専用の銀行口座への振込による受付も行っています。
ふるさと納税ポータルサイトで寄附の受付を行っています。