山口県下関市にある老舗の鯨肉などの加工会社「マル幸商事」が19日、鯨肉の需要が減ったことなどで売上が低迷し、山口地裁下関支部から破産手続の開始決定を受けました。負債総額は10億円程度になるとみられています。

「マル幸商事」は創業から100年を超える老舗で、会社としては1950年に設立されました。

破産管財人の弁護士などによりますと、主に鯨の加工・卸売りを手がけ、鯨肉の取り扱いは地元で最大手でした。しかし、高度成長期を境に鯨肉の需要が減少し、売上も減少傾向にありました。

ここ3年間の売上は5億2000万円から4億6000万円で、8300万円から6500万円の赤字が続いていました。

27人の従業員は残務作業を続け、8月末で全員解雇になります。給与は8月分まで確保されています。倉庫には大量の鯨肉が残っていて、倉庫を含めた引取先を早急に見つけたいとしています。

債権者集会は10月の予定で、債権者の大半が金融機関ということです。