陸上のアスリートナイトゲームズイン福井が20日、福井県・9.98スタジアム(福井運動公園)で行われた。日本人初の9秒台をマークして付けられた競技場では女子100mと100mハードルで大会記録が誕生した。注目の男子100mは世界陸上オレゴンに出場した坂井隆一郎(24、大阪ガス)が10秒21で大会初優勝を果たした。

雷雨の影響で競技が約1時間遅れでスタートした。女子100mハードルには世界陸上オレゴンで日本記録(12秒82)をマークした福部真子(26、日本建設工業)が登場。予選から抜群のスタートでとび出し、次々とハードルを軽快に飛び越え12秒96の大会新記録で決勝に駒を進めた。すると決勝では元日本記録保持者の青木益未(28、七十七銀行)と激しい争いを繰り広げ、ほぼ同着でフィニッシュ。電光掲示板には同タイム12秒92が掲示されたが数分後に1000分の7秒差で青木の優勝が確定した。

このスタジアムは2017年9月に当時東洋大4年だった桐生祥秀(26、日本生命)が男子100mで、日本人初の9秒台となる9秒98の日本新記録(当時)を樹立したことにちなんで「9.98スタジアム」と付けられた。この日も日本記録への期待が高まる中、最終種目となった男子100m決勝。雨の中、世界陸上代表の坂井が登場、持ち味のスタートダッシュを見せ、10秒21で逃げ切り大会初優勝を果たした。今大会での日本記録更新はならなかった。



【各種目優勝者】
■男子
100m 坂井隆一郎(24、大阪ガス)10秒21
110mハードル 高山峻野(27、ゼンリン)13秒36
やり投 新井涼平(31、スズキ)82m99
走幅跳 松本彗佑(22、極東油業)7m70
■女子
100m 君嶋愛梨沙(26、土木管理)11秒40 ※大会新
100mハードル 青木益未(28、七十七銀行)12秒92(12秒911)※大会新
走幅跳 秦澄美鈴(26、シバタ工業)6m49

※写真は坂井選手(6月)