4年に1度の神事・山口県上関町祝島の神舞は、新型コロナの影響で、ことし8年ぶりに執り行われます。

地元の人が準備を進める中、中学生も手伝いに参加し、ふるさとの伝統について理解を深めました。

上関町の離島、祝島。


国内でも珍しいとされる、石と土を積み上げて作られた塀、「練塀」。その横で進められていたのは、ことしの神舞で神棚の周りに置かれる「苫編み」を作る作業です。
3日は町の中心部から島を訪れた上関中学校の1年生7人がこの作業を体験しました。使われるカヤは、島の大人が事前に刈り取って用意していたものです。

1枚を作るのに、2,3日はかかる大変な作業で、縦90センチ、横180センチあります。

神舞の起源は、1100年さかのぼります。

嵐に遭った今の大分県国東市の人たちが祝島に流れ着きました。

流れ着いた人々を手厚くもてなした島民が農耕などを教わると、しだいに島は豊かになり、互いの交流が深まったと言い伝えられています。

その縁を互いに大切にして、4年に1度、大分県から神職を招く神舞は長く続けられています。ただ、新型コロナで前回・2020年は中止となったため、ことし、8年ぶりに執り行われます。

8年の間に人口減少や高齢化も進み、例年に比べて規模は縮小されますが、伝統を守り続けようと準備が進められています。生徒は、総合的な学習として神舞について学んでいて、カヤを編みながらふるさとへの理解を深めました。

上関中の生徒
「(編むのに)交互にやるところが難しかったです神舞のことを考えながら、勉強したいです」
上関中の生徒「昔からある祭りだから、みんなでその伝統を受け継いでいきたいから、みんなやっているんだなと思いました」

神舞は、来月16日から3日間を予定しています。