旧優生保護法により不妊手術を強制された人たちが国に賠償を求めた裁判で、歴史的な判決です。最高裁大法廷はきょう、憲法に違反するとして国に賠償を命じる判決を言い渡しました。
旧優生保護法のもと、不妊手術を受けた人はおよそ2万5000人。国に賠償を求める裁判が相次ぐなか、きょう、そのうちの5つの裁判について最高裁大法廷が統一判断を示しました。
原告 北三郎さん(仮名・81)
「本当にもう67年間、苦しんできましたよ。もう本当にうれしい」
争点のひとつは「除斥期間」と呼ばれる規定を適用するかどうか。
これは、不法行為から20年経つと賠償を求められなくなるというもので、高裁では判断が割れていました。
原告らが不妊手術を受けたのは、1950年代から1970年代。5つの裁判のうち仙台高裁は「除斥期間」を適用し、訴えを退けていたのです。
そしてきょう、最高裁大法廷は。
裁判長
「生殖機能の喪失という重大な犠牲を求めており、個人の尊厳と人格の尊重の精神に著しく反する。憲法上保障されている権利を違法に侵害するものであることが明白であった」
旧優生保護法について「憲法違反」としたうえで、「除斥期間」については。
裁判長
「除斥期間の経過により国が賠償を免れることは、著しく正義・公平の理念に反し、到底容認することはできない」
そのうえで、仙台高裁については裁判をやり直すよう命じました。
原告 鈴木由美さん(68)
「この判決を第一歩に、当たり前に暮らせるような世界を一歩ずつ歩みたいと思います」
今回、最高裁の統一判断が示されたことで、全国で続く同様の裁判に大きな影響を与えることになります。
林芳正官房長官
「本日確定した判決に基づく賠償を速やかにおこなうとともに、今後、関係省庁において判決内容を精査のうえ、適切に対応を検討していく考えです」
林官房長官は、2019年に当時の安倍総理が真摯な反省と心からのお詫びを表明した「政府の立場は今も変わりがない」としたうえで、このように述べました。
また判決を受け、岸田総理は加藤内閣府担当大臣に対し、総理と原告側との面会を今月中にセットするよう指示しました。
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