各国が力を入れる月面探査計画。中でも、技術開発のスピードがすさまじいのが中国です。地球から直接は通信電波が届かない月の裏側の探査は難易度が高いのですが、今回、その裏側の土を持ち帰る「サンプル・リターン」を世界で初めて成功させました。それを可能にした方法とは?月探査を巡る米中の覇権争いの現状とは?手作り解説でお伝えします。

人類“史上初”!月の「裏側」のサンプルを回収 中国の「嫦娥6号」

仙女になって月に昇ったという中国の伝説上の女性=嫦娥(ジョウガ)。

中国は、この嫦娥と名付けた探査機による宇宙開発を2000年代から加速。

今回「嫦娥6号」が月の「裏側」から土壌などを持ち帰ることに成功しました。

月の裏側からのサンプル持ち帰りは史上初。これまでアメリカ、旧ソ連も月のサンプル持ち帰りに成功していますが、いずれもウサギが餅をついている地球から見た「表側」です。

ちなみに日本初の月面着陸成功で今年注目を集めた探査機SLIMも「表側」で、このウサギの耳近くへの着陸でした。