給食で提供された「ビワ」を食べて子どもたち126人にアレルギー反応が。一体何があったのでしょうか?

給食のビワ食べ 小・中学校の126人にアレルギー反応

上村彩子キャスター:
今回初めて給食でビワが提供されたということですが、それにはある理由がありました。
ビワは5月〜6月が旬で、名前の由来は楽器の琵琶に形が似ていることです。
カロテンが豊富で、高血圧や心筋梗塞など生活習慣病に効果が期待できる果物です。

主な産地は、長崎・千葉・香川など。出荷量は2014年には3660トンでしたが、10年ほどで1900トンに激減しました。生産者の高齢化などが理由だということです。
今回、給食を提供した山梨・富士吉田市の学校給食センターは、「食べる機会が少ないビワを食べてもらおうと食育の一環で提供した」ということでした。

ホラン千秋キャスター:
事前にアレルギーがあると伝えていた児童は1人ということですが、これだけたくさんの方がアレルギー反応を起こすというのは、先生方もそうですが、子供たちもびっくりしたでしょうね。

オンライン直売所「食べチョク」代表 秋元里奈さん:
私が子どもの時はビワを食べる機会がありましたが、生産量の減少により今は高級品のようになっているので、食べたことがなかった人が多かったのかなと思います。実はアレルギーを持っていたが、申請するほど認知していなかったというところが大きいのかなと感じました。

上村キャスター:
なぜ今回このような事態となったのか、改めて経緯を見ていきます。
山梨県内の業者からビワを仕入れ、給食センターが洗浄を行い、山梨県内の小中学校11校の生徒・児童3500人に1人1個ずつ提供されました。
その後、給食を食べた後に喉の違和感や目が赤く腫れるなど、126人にアレルギー反応が出ました。

このことについて、東京歯科大学の寺嶋毅教授は「おそらく“花粉食物アレルギー症候群”ではないか。花粉症の人が果物などを食べた際、アレルギー反応をおこすことがある」ということです。