告示前から盛り上がる(?)東京都知事選ですが、なんだか思い出す都知事選があります。それが1967年。物価高で庶民は右往左往、政治の透明さが疑われ、中東で戦争が起きていました。(アーカイブマネジメント部 疋田 智)
57年前の都知事選の勝者は?
57年前の首都東京は、選挙に沸いていました。
東京五輪の興奮はさすがに収まり、かわって盛り上がったのが学生運動…。そんな1967(昭和42)年に、東京都知事選が行われたのです。

医学者であり厚生官僚だった前職・東龍太郎氏が引退した後の、東京都知事選。この時期はある意味、時代背景が現在とちょっと似ていたといえるかもしれません。
時代の雰囲気がなぜか似てる
高度成長の末期、物価は上がり続けていました。中東では戦争が起き、世界情勢には不安感が押し寄せています。また「黒い霧」と呼ばれる政治腐敗の疑念が払拭されず、この年、政治資金規正法の改正が国会で取り沙汰されたことまで似ています。
時代には不透明感が漂っていました。

有力候補は3名。
美濃部亮吉氏(社会党、共産党)、松下正寿氏(自民党、民社党)、阿部憲一氏(公明党)の3名です。政党の離合が今と微妙に違うところが味わい深いところです。
