日銀は大規模な金融緩和の一環として行っている国債買い入れ額を減らす方針を決めました。ただ、減額の具体策の決定は先送りするなど日銀の苦悩が滲む結果となりました。
歴史的な円安への対応策が注目された今回の会合。植田総裁が繰り返し強調したのは「市場参加者の意見」でした。
日本銀行 植田和男 総裁
「減額をする以上、相応の規模となると考えていますが、判断を的確にするためにも市場参加者の意見を聞いてみたい」
本来、日銀だけで決められるのに、「市場参加者の意見を聞いてみたい」と語った植田総裁。慎重に慎重を重ねる判断の背景にあるのは、円安、そして長期金利の上昇が止まらなくなるのではという強い懸念です。
特に、金利の動向を左右する国債については大量の買い入れを続けてきた結果、日銀が保有する国債の額は589兆円にものぼり、保有割合は50%を超えています。
それだけに、買い入れ額を減らして想定外に長期金利が上昇すれば国債の利払い費が増えて、国の財政を更に圧迫する恐れがあるのです。
金融の正常化を進めたいけれども、マーケットが過剰に反応するのを防ぎたい日銀。次回7月の会合までに市場参加者の理解を得られるか。残された時間は、あと1か月です。
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