脱炭素化に向け、エンジンのないEV=電気自動車は期待されてきましたが、最近、値段の高さなどを理由に、販売にブレーキがかかっています。こうした中、日本メーカーは環境性能の高い次世代エンジンの開発も強化しています。
週末に静岡県で行われた自動車の24時間耐久レース。トヨタ自動車が投入したのは、二酸化炭素をほとんど出さない水素を燃料としたエンジン車です。
ハンドルを握っていたのは豊田章男会長。脱炭素への取り組みが進む中、エンジンの必要性を強調しました。
トヨタ自動車 豊田章男 会長(26日)
「エンジン良いでしょ、エンジン必要でしょ。エンジンだけにしろとは言いませんよ。でも、選択肢の中に絶対エンジンを入れましょうよ」
その2日後、大手自動車メーカー3社が、環境性能を高めた「次世代エンジン」の開発を進めると発表しました。
トヨタ自動車 佐藤恒治 社長(きのう)
「今だからこそできる内燃機関(エンジン)のあり方をもっと追求できる」
新しく開発されるエンジンは、今後厳しくなる排気ガス規制を念頭に、これまでよりも小型化され、環境性能が高いものになるということです。
なぜ、このタイミングでエンジンの開発を進めるのか?背景には、“脱炭素の最有力”と言われたEV=電気自動車の成長の鈍化があります。
調査会社マークラインズによると、EVの世界販売台数は2022年は60%以上増加しましたが、去年は25%と伸び率が大幅に鈍化しました。さらに、EVで世界をリードしてきたアメリカのテスラも、今年1月から3月までの最終利益が55%減少しています。
成長鈍化の要因。それは、「価格の高さ」と「インフラ不足」です。EVは一般的にバッテリーのコストの高さなどから、エンジン車より価格が高いのが実情です。
さらに、充電インフラの設備も未だ不十分で、航続距離への不安も根強いままです。そのため、ガソリン車よりは二酸化炭素の排出が少ない、ハイブリッドなどのエンジン車が再び注目されているのです。
ただ…。
ホンダ 三部敏宏 社長(16日)
「この数年といった短期間ではなく、もっと長期的な視点で見れば、EVシフトは着実に進んでいくと私達は確信しています」
各社とも将来的にEVへの転換は進むとみていて、巨額の投資で開発を急いでいます。
トヨタ自動車 佐藤恒治 社長(きのう)
「バッテリーEVも本気、内燃機関(エンジン)も本気」
現在と未来。両方を睨みながら、各社の開発競争が続いています。
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