熊本市の河川敷で落書きの被害が相次いでいて、国土交通省が警察に被害届を提出したことが明らかになりました。
熊本市中心部を流れる白川沿いには、洪水対策として高さ2メートルほどの堤防が設置されています。そこに、独特の字体のアルファベットが並んでいました。

記者「数十メートルの間に3か所の落書きが確認できました」
堤防ができたのは去年(2023年)3月です。2つの橋の間、約500メートルの間に16か所、落書きされています。※大甲橋~明午橋の間

国交省 熊本河川国道事務所 田尻剛士 さん「被害が16か所もあるので、修復にかかる費用は数百万にのぼる可能性もある」

被害が相次いだ一帯は「緑の区間」として整備され、散歩などで通る人も多い場所です。また、定期的に夜市も開かれていて市民の交流の場となっています。


田尻さん「このような場所に落書きをされると、治安の悪化が懸念される」
近所の人は…
「何でやるんだろうな こんなこと。いい気持ちはしないよね」

国土交通省は今年(2024年)3月に警察に被害届を提出し、防犯カメラを増やすなどして警戒を強めていますが、5月に入っても新たな落書きが確認されたということです。

田尻さん「目撃したときは、警察や国土交通省の白川出張所に通報いただければ対応しますので、ご協力をお願いします」
「緑の区間」の堤防は、2022年の取材時には道路が見えるほど低いものでした。その後、洪水対策として約2メートルにかさ上げされました。

堤防の変化は命を守るためのもの。一方で、治安を維持する方法も考える必要がありそうです。