かんきつ園地で行われる農作業の効率化に繋げようと、ドローンを使って農薬を散布する実証実験が行われました。
13日、松山市が行ったドローンによる農薬散布の実証実験。フライトの様子を地元のかんきつ農家らおよそ40人が見守りました。
長さおよそ2.5メートルのドローンには、農薬に見たてた水20リットルが積み込まれていて、予め記録された地形に合わせて自動飛行しつつ、4メートルほどの高さから散布する様子が公開されました。
(松山市農林水産部・大西孝史さん)
「農薬をまくのに半日かかるということだが、ドローンであれば20分でまける」
ミカンなどを栽培するかんきつ園地は、傾斜地に設けられていることが多く、特に、スプリンクラーの備えられていない比較的小規模な園地では、水やりや農薬の散布が農家にとって大きな負担となっています。
ドローンは、積み込める量が限られるため、使用される農薬は一般的なものと比べて濃度が高いということで、参加した農家からは、環境に与える影響や、プロペラの風圧による果実への傷などについての質問などがありました。
(ミヤモトオレンジガーデン・宮本泰邦代表)
「ドローンの今の一番の課題というのが、やはり見てもらった通り結構危ないので、その取り扱いというのがまず一番と、まだまだ使える農薬が少ないということ」
(参加した農家)
「スピードは早いが、葉裏までどれくらいかかるかとか、操縦の難しさや(搭載できる農薬の)量が少ないので、短時間でまけるのはいいが、製品率が下がってしまったら…」
ドローンの価格は、付属品などを合わせて1機およそ300万円。複数の農家による共同使用のほかに、専門業者への作業委託なども想定されています。
市の担当者は、普及を進めることで、農業の担い手不足解消に繋げたいと話していました。
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