瀬戸内国際芸術祭の夏会期が始まりました。新型コロナの感染が急拡大する中ですが、夏の一大行事を何とか開催したいと、港や会場ではあの手この手で対策を行っています。

夏会期初日の午前9時。大きな荷物を持った観光客が高松港のフェリー乗り場で船を待っていました。

(東京から訪れた人)
「初めてなので、作品もそうだけど瀬戸内の島々の雰囲気を味わいたいなと思っています」

瀬戸内国際芸術祭の夏会期では、48の新作を含む158の作品が展示されます。

高松港から船で20分の女木島です。島の人は3年ぶりの芸術祭を待っていました。しかしコロナの拡大には敏感です。

(女木島の島民)
「しょうがないわな。あまり来ない方がええんやけど。無事に終わってくれたらええんやけど」

(リポート 坂本良太郎記者)
「感染拡大を心配する声が出る中、室内の展示会場には新たに『換気用のサーキュレーター』が50台以上追加されました」

(スタッフ)
「芸術祭で女木島に行かれる方、検温まだの方こちらで行っております」

港では、春会期同様に検温スポットが設置され、チェックを受けなければ作品の鑑賞はできません。何とか開催にこぎつけたいと対策を打つ一方で、高松市の大島は夏会期の開催延期を決めました。

大島では夏会期に13の作品が展示されますが、ハンセン病の療養所があり、他より厳しくコロナ対策を検討した結果だと言います。感染拡大を受け盆の明ける15日から10日遅れでスタートする予定です。

(浜田恵造 香川県知事)
「島民のみなさまや来場者の安全安心を基本として、感染対策に十分留意して気を引き締めて取り組んでまいりたいと思っております」


第7波に翻弄される瀬戸芸夏会期です。コロナへの抜本的な対策がない中で、アートの祭典は9月4日まで続きます。