続いては特集やまがたステップです。きょうは中学校の吹奏楽部が廃部となったものの、「吹奏楽の灯を消すな」とOBらが設立した山形市の地域クラブ「たかだて吹奏楽クラブ」の話題です。
いま、子どもから大人まで、秋の文化祭で発表しようと練習に励んでいます。
紅花の里で知られる山形市の「高瀬コミュニティセンター」に、毎週水曜日と木
曜日の夕方、地域クラブ「たかだて吹奏楽クラブ」のメンバーが集まります。

メンバーは地元の他にも、山形市や天童市の合わせて27人が在籍しています。年齢層は幅広く、楽器が初めてという小中学生に経験者の大人まで様々です。

小学生は「フルートやってます。ロングトーンとかを練習してと言われているので、それを一番大事にして練習しています」
高校生は「楽器を通して地域の人とつながりをもてたらなあと思っています」
小林正次さん(71) Qトランペットですか?「本当に音が出せないです。吹奏楽の経験も一切なくて、本当にまるっきり今回の立ち上がったことでの初めての、七十のまさに七十一の手習いで」

「たかだて吹奏楽クラブ」の代表が安孫子真澄さんです。
ママさんブラスバンドと、山形フィルハーモニー交響楽団に所属しています。高楯中学校の地域学校協働活動推進員も務め、地域クラブ立ち上げに奔走しました。
たかだて吹奏楽クラブ 安孫子真澄 代表「私、中学校の吹奏楽部のOBで、自分が今も音楽を楽しんでいる原点になった場所なので、放課後に音楽をするという選択肢を子どもたちに残したいなと思って」

安孫子さんの母校、山形市立高楯中学校では、生徒数の減少により、部活動の吹奏楽部が昨年度末で廃部となったのです。

昨年度は部員が2人でしたが、蔵王第一中学校との合同バンドで県吹奏楽コンクールに出場していました。生徒数はピークで300人を超えた時期もありましたが、今年度は137人と半数以下に減少しているということです。

星川校長はそうした中で生まれた地域クラブ「たかだて吹奏楽クラブ」に期待をかけています。
山形市立高楯中学校 星川仁一 校長「吹奏楽の灯を消したくない、というような有志の方々の地域の方々の思いを受けて誕生した、という流れととらえています。特に文科系の部活動について、これからどうしていくかというのは、おそらく全国
的にも今どのようにするのか試行錯誤している段階だと思いますから、先進
的な所を切り開いているような状況なのかなととらえています」

高楯中学校では、吹奏楽部で使っていた楽器の一部を貸し出しするなどして応援
しています。
去年10月から年齢や地域に関係なくメンバーを募り、活動を始めた「たかだて吹奏楽クラブ」。高楯中学校の生徒もメンバーに加わっています。
中学生は「はい、すごく楽しいです。1月に始めたばかりで全然下手くそなんですけど、お姉さんとか安孫子さんとか教えてくれてすごく楽しくやっています」

中学生は「吹くのは最初難しかったんですけど、練習し少し吹けるようになったので嬉しいです」

中学生は「色んな音が重なり合ったきれいな音が演奏出来たらいいなと思っています」

先週の練習では、会場の全員で初めての合奏に挑戦することになりました。クラブの目標は秋に開かれる地域の文化祭で演奏を披露することです。

たかだて吹奏楽クラブ 安孫子真澄 代表「まずはいい音で、音をまっすぐ伸ばすということを意識してやってみてください」
たかだて吹奏楽クラブ 安孫子真澄 代表「自分に拍手したくなりませんか。まずはここまで頑張ってきたと思います。いい音でもっときれいに吹けるようにっていうのを考えながら他のレパートリーもこの調子で増やしていきましょう」

初めての合奏、練習を始めたばかりの人も多い中、この時点では上々の出来で
した。
小林正次さん(71)
「曲として合わせるのは初めてなんで、どきどきしながら、曲らしくなったのは
嬉しかったです」

小学生は「みんな違う楽器とか合わせると楽しいし、いろんな音が合わさるから楽しい」

代表の安孫子さんも手ごたえを感じたようでした。
たかだて吹奏楽クラブ 安孫子真澄 代表「本当に割と希望があるなと。地区の人に楽しんでもらえるというか、感動してもらえるような演奏にできるんじゃないかなと思いました」

部活動の廃部をきっかけに誕生した地域クラブ。新たな取り組みに注目です。















