世紀の大事業と呼ばれた、本州と北海道を結ぶ「青函トンネル」。その工事を紹介する青森県外ヶ浜町の「青函トンネル記念館」で運行の継続が危ぶまれていたケーブルカーの整備が終わり、19日から運行を再開しました。
津軽半島の最北端、外ヶ浜町の龍飛岬の近くにある「青函トンネル記念館」では、19日から今年度の営業を再開し、関係者と来場者がテープカットをして再スタートを祝いました。
これにあわせて、運行を始めたのはトンネルの見学に使うケーブルカーです。
ケーブルカーは、2023年9月に車両に10cmほどの亀裂が確認され、一時運行を休止していました。記念館は、高額な整備費用をねん出できずにいましたが、クラウドファンディングで760万円余りが集まり、修復作業が行われました。
訪れた人は、運行を再開したケーブルカーに乗って海面から140m下に到着すると、青函トンネルの作業坑として使われた場所を見学し、世紀の大事業に思いを巡らしていました。
営業再開1番乗り 久住ケイ子さん(70)
「海底に入っているって信じられないです。すごいですよね、人間の力って。びっくりしています。(ケーブルカーを)残してほしいと思います」
青函トンネル記念館・工藤幸治館長
「青函トンネル建設・日本の建築技術を紹介する施設でもあるので、継続に向けて取り組んでいきたい」
青函トンネル記念館は、2023年2万5000人余りが訪れましたが、2024年はコロナ禍前の2018年の5万人にまで回復させることを目標にしているということです。