日本文芸家協会や日本ペンクラブなどの3団体が障害者など誰もが読書を楽しめる環境を整える「読書バリアフリー」について、「表現に携わるものとして、読書環境の整備推進に協力を惜しまない」とする共同声明をきょう発表しました。
「読書バリアフリー」とは、重度障害者や視覚障害者など誰もが読書を楽しめる環境を整えるようにすることを指します。読書環境の整備を国や自治体の責任として定めた「読書バリアフリー法」も施行されていますが、取り組みはなかなか進んでいません。
去年、芥川賞を受賞した市川沙央さんも、著書「ハンチバック」や受賞会見などで「読書バリアフリー」について訴えていました。
きょう、「読書バリアフリー」をめぐって、▼日本文芸家協会と、▼日本推理作家協会、▼日本ペンクラブの3団体が共同声明を発表しました。
声明では「未だに読みたい本を読むために長く待つことを強要されたり、読む手段を奪われたりすることがある」と現状に対し厳しく言及したうえで、「表現にたずさわる者として、出版界、図書館界とも歩調をあわせ、読書環境整備の推進に協力を惜しまない」と表明しました。
日本ペンクラブの落合早苗言論表現委員は「市川さんの発言などをきっかけに、多くの人が『紙』の本だけではない読書環境の必要性に気づかされた。改正障害者差別解消法も施行され、すべての人に表現を届けるためにも、改めて積極的に取り組む必要がある」と話しました。
注目の記事
1歳半から里親家庭に「自分は何も悪いことしていないのに…」心を閉ざした幼少期 19歳女性が看護師の夢と自立へ一歩を踏み出す

「ご父兄ですか?何か一言を」無神経にマイク向けるマスコミへ怒り 「助かる見込みはありません」医師の非情な宣告 附属池田小事件で娘奪われた遺族が『超混乱期』振り返る【犯罪被害者支援part1/全4回】

小野田紀美大臣 外国人政策「ルールを守って暮らす外国人の方々が、風評被害を受けないように」「排外主義的なことをやっているのではない、理解を」【国会報告】

箱根駅伝2連覇ランナーのその後…名門・青山学院のアンカーが選んだ「第二の人生」恩師・原晋監督もエール【アスリート引退後の決断・前編】

「車が横転し、白煙が...」その時 “互いに見知らぬ3人の男性” が救出に向かった!その後 車は炎上「九死に一生の救出劇」とは【前編】

「強く抱きしめると痛いのでは…そっとなでることしかできなかった」 男3人に拉致、殺害された一人娘 顔には多数のあざや傷、血で固まった髪の毛 【2007年・闇サイト殺人事件 前編】









