4日、バレーボール、世界最高峰・イタリアセリエAのプレーオフ準決勝第2戦で日本代表のダブルエースがそれぞれの所属するチームで存在感を見せた。準決勝は先に3勝を挙げたチームが決勝に進出する。昨年に続きベスト4に進出したミラノに所属する日本代表主将の石川祐希(28)がチーム2位の19得点を叩き出す大活躍。ペルージャを相手に2時間51分の熱戦をセットカウント3-2 (25-27、25-21、21-25、27-25、20-18)で制し対戦成績を1勝1敗と五分に戻した。モンツァに所属する日本代表の髙橋藍(22)はチーム2位タイの13得点と躍動するもセットカウント1-3(15-25、25-21、18-25、18-25)でトレンティーノに敗戦。第1戦から連敗となり、決勝進出へは崖っぷちとなった。

日本のWエース石川祐希と髙橋藍が挑むイタリア・セリエAは世界各国のトッププレーヤーが集結するバレーボールにおいて最高峰のリーグである。石川選手はイタリア挑戦のきっかけについて「世界のトップ選手が集まるリーグなので、その中で経験、試合することが一番強くなれるというか、近道だというふうに思った」と語っていた。先輩の後を追った髙橋選手も「海外の選手だったり各国の選手って凄い自分のプレースタイルを大事にしていて、常に冷静で調子を安定させる色んなプレースタイルの選手がいたので自分のプレースタイルがすごい大事なんだなと海外行って感じました」と自身の成長を実感していた。

日本人所属チーム初優勝は21年前、かつての日本代表主将・加藤陽一さん

世界に誇る二人が奮戦する最高峰のリーグに挑み、所属するチームを優勝に導いた先人がかつて日本代表主将を務めた加藤陽一さん。00年シドニーオリンピック出場を果たせなかったのを機に成長の舞台を追い求め、02年当時、日本最高プレーヤーの地位を投げ捨て、単身、トライアウトから最高峰のイタリアリーグへ挑戦。その年に移籍したトレビゾで中心選手としてチームを堂々、6度目の優勝へ導いた(当時26)。

セリエA 02-03年シーズン 加藤陽一さんがトレビゾを優勝に導いた

21年前もオリンピックがきっかけであったイタリア挑戦。日本のWエースがパリオリンピックイヤーに弾みをつけるべく、最高峰リーグの頂上を目指す。