子どもたちが入学や新学年を迎えるこの時期、環境の変化に大きなストレスを感じる子どもも多いといいます。ある不登校を経験した高校生が、この時期に悩む人に伝えたいのは、「無理しないこと」で一歩を踏み出せることもあるというメッセージです。
富沢優之介さん
「最後のほう、ちょっと何言ってるかわかんなかった」
他の参加者
「十分話せてたやん」
都内で行われた、通信制高校のサポート校に通う生徒向けの進路講座。参加者のほとんどが「不登校」の経験者です。
高校3年生の富沢さんもその一人。富沢さんは中学1年生の夏ごろから、徐々に学校に行けなくなりました。
富沢優之介さん
「何となくクラスの雰囲気についていけなかったりとか、自分の中での目的がはっきりしていなくて」
高校には進学しましたが、入学から10日ほどで再び学校に行けなくなったといいます。
富沢優之介さん
「無理やり(学校へ)行ったときもあったんですけど、結局その後体調を崩しちゃったりとか、1日行けてもその後、何日も行けなくなったりとかもあった」
「頑張って登校しよう」と思うたびに学校に行けなくなる日々。そんな富沢さんを変えたのは、「無理しないこと」でした。
高1の8月から高校に“登校”することはやめ、学習面・精神面から支える「サポート校」の支援を受けることをしたのです。
このサポート校では生徒1人に対して担任が1人つき、本人のペースにあわせて支えます。
富沢優之介さん
「スタッフさんとかと話したりとか、小さな積み重ねで不安とか大丈夫になってきた」
サポート校ではオンラインで授業を受けられる一方、本人が通いたければ「キャンパス」と言われる校舎でも授業を受けることができます。富沢さんも、今ではキャンパスで文化祭の準備などに参加するようになりました。
富沢さんの変化に、母親は…
母 富沢久恵さん
「本人も自分が(学校に)行けないことを責めていて、私も最初は責めてしまったんですけど、(サポート校で)本人が毎日楽しそうなので良かったなと思っています」
2022年度に全国の小中学校の不登校者数は、およそ30万人となり、過去最多を更新しています。
子どもの環境が大きく変わる4月。どんなサポートが必要なのでしょうか。
トライ式高等学院 伊藤史和 飯田橋キャンパス長
「学校に通えるということをまず100点で目指すのではなくて、学校に通えたということを認めてあげたりとか、授業を受けることができたという一つの行動をしっかりと認めてあげること、『それでも構わないんだよ』『自分のペースで少しずつで構わないんだよ』と、寄り添っていくことが大事だと思っている」
「無理しないこと」で逆に踏み出せた富沢さん。今、悩んでいる人に伝えたいメッセージがあるといいます。
富沢優之介さん
「休んじゃって、その中で自分見つめ直したりとか、本当にちょっとずつでもいいと思うので家の中で調べたりとか、そういう時間を大切にして欲しいと思う」
注目の記事
『最後だとわかっていたなら』生徒の心に響く“被災者の後悔”動画の授業「最後だとわかっていたら、お弁当作って見送ったかな」【東日本大震災から15年】

【羽生結弦さん・動画公開】「唯一見えた光は星空。そんな存在になれたら」15年前の震災から復興への思い語る

「日常を一緒に作りたい」 漁業の街・大船渡市を農業で復興へ 東北最大級のトマトの産地に 山梨の農業法人との絆【東日本大震災 3.11】

がれきの中で“家族写真”探していた女性は今…2年後に住宅再建 空き地も目立つ陸前高田で暮らし続ける理由【東日本大震災15年】

「患者さんが一人でも戻るなら自分も戻る」津波で孤立した病院は海辺で現地再建 地域医療を支える覚悟<南浜中央病院の15年・後編>【東日本大震災15年】

【3月9日】レミオロメンのカバーで1000万回再生 当時高校生だった3人が15年後の「3月9日」に再会した理由「この日しかないと思って【前編】









