2025年には、65歳以上の5人に1人が認知症になるとも言われます。
演劇などを通じて、認知症の人でも暮らしやすい社会の実現のために奮闘する団体に密着しました。

「おーい、ばあさん。わしの夕飯はまだかね?」
「おじいさん何言っているの?さっきえりと一緒に夕飯食べたでしょう」

3月27日、山梨県富士吉田市の放課後児童クラブで公開された演劇です。

演じているのは富士吉田市の劇団オレンジのメンバーで、テーマは認知症です。

食べたことをすぐ忘れることや、一人歩きなど認知症で起こりやすい行動を分かりやすく紹介しています。

「わしのジャンバー知らんかね。ないんじゃ」
「いつものハンガーにかかってないの?」
「いつものハンガー?それはどこだ?」
「おじいちゃんここにあるじゃない」

2025年には65歳以上の5人に1人が認知症になるという国の試算も出ているなか、劇団オレンジは「認知症サポーター」を養成する講師「キャラバン・メイト」のメンバーでおととし結成しました。

認知症キャラバン・メイト連絡会 佐藤清隆会長:
「小さい時から認知症のことを理解してもらうと(大人になった時)自然に対応ができるんじゃないかと思った」

劇団員の職業は様々で、脚本はオリジナルです。

劇団員:
「保健師です」
「主婦をしています」
「私はケアマネージャーです」
「訪問介護の事業所で管理者をしています」

「おじいちゃんそっちお家じゃないよ、反対だよ」
「あっちか」

脚本担当:
「認知症という言葉自体子どもたちもよく知らないと思いますし、おじいちゃん(役)の行動を通して、認知症ってこんなものだということを子どもたちにわからせたくて作りました」

認知症を周知する活動には、講座やクイズもあります。

出題者:
「(認知症は)誰でもがなっちゃう、そうじゃないかもしれない。どっちか自分で決めてください」

児童は:
「認知症は誰でもなるかもしれないっていうのはちょっと違うかも知れない」
「お年寄りになったら忘れることが多いし、どっか忘れちゃうから誰もがなるかもしれない」

出題者:
「答えは・・・○」

子どもたちにも認知症を知ってもらい、認知症の人も暮らしやすい社会づくりに理解を求めています。

児童は:
「(見かけたら)認知症の人に優しく前から声をかけてみようと思いました」

認知症キャラバン・メイト連絡会は7000人以上を対象に講座を開き、演劇などを通じた認知症の人を支えるネットワークづくりが評価され、去年10月、生き生きとした生活を送る高齢者グループを表彰する内閣府の「社会参加章」を受章しました。

認知症キャラバン・メイト連絡会 佐藤清隆会長:
「素直にびっくりしました。認知症になってもこの地域で安心して暮らせる地域にしたいという思いを皆さん持っている。今まで通り活動を続けていきたい」

認知症の人も暮らしやすい社会の実現へ。
きょうも子どもたちに認知症への理解を呼びかけています。