福岡県田川地区の8自治体が共同でゴミ処理施設を建設する一部事務組合の議会で28日、組合長を務める大任町の永原町長が田川市の市長と課長に土下座を求め、自身も土下座をしました。発端は、共同で建設中のゴミ処理施設などを周知するパンフレット。施設の稼働を前に混乱が極まっています。
◆田川市の課長は、大任町長の部下?
田川郡東部環境衛生施設組合は、福岡県田川地区の8市町による一部事務組合です。28日に開かれた議会では、建設中のゴミ処理施設などを周知するパンフレットの配布をめぐる問題で紛糾しました。
田川市の課長が、去年12月までに提出するようを求められていた報告書類を議会に提出していないことについて、組合長を務める大任町の永原町長が、「田川市の課長は自分の部下にあたる」と主張し、議員の前で突然、土下座をしました。
続いて永原町長は、田川市の村上市長と課長に対し、「土下座もせん、言い訳ばかり」「俺はあなたの上司として土下座までして断わり言うとんよ」「土下座して謝れ、俺に謝らせておいて」「市長あなたも二人とも土下座せえ、ここに。俺怒っちょるよ」などと発言。一部の議員からも土下座を求める声が上がり村上市長が土下座しました。
傍聴していた田川市議会の香月隆一議員は、こう話します。
傍聴していた田川市議会 香月隆一議員
「自分も土下座したからあなたも土下座しなさいという、何かもう土下座の強要のような、びっくりしました。土下座する必要もないと思うし、土下座を強要する意味もわかりません」
◆総務省は「部下にならない」
「部下だから土下座した」という永原町長の主張と行為について、総務省市町村課に聞きました。
総務省によりますと、「一部事務組合において、一般的に組合長の部下になるのは
組合の職員または自治体から出向してきた職員だけで、自治体の職員は担当だとしても部下にはならない」としています。
◆ゴミ処理施設は来年稼働
田川郡東部環境衛生施設組合の議会では、ごみ処理施設をめぐり、反対する議員の質問を議長が遮る場面や、組合長を務める大任町の永原町長が田川市に対し、組合からの自主的な脱退を促すような発言をするなど、ゴミ処理施設の稼働が来年に迫る中、混乱が続いています。
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