2015年当時小学4年生だった豊見城市の男子児童が自殺した問題で、遺族と市が争っていた裁判が25日に和解しました。

2015年に豊見城市の小学校に通っていた、当時小学4年の男子児童が自殺した問題をめぐり、遺族は学校側がいじめについて適切に対処しなかったことなどが原因だとして、およそ7800万円の損害賠償を求めて市などを訴えていました。
去年3月の一審判決では自殺について「予見できなかった」として市の責任を認めず、遺族が控訴していましたが、高裁は先月、和解を勧告していました。
これを受け市は児童が自殺する前のいじめアンケートで「いじわるされた」などと回答していたのに、個別に対応しなかったことを遺族に謝罪し、和解金130万円を支払うことなどで和解しました。

遺族は「これ以上の進捗を得る事は困難と考え、和解するに至りました。いじめで悩んでいる子どもたちは、1人で悩まず必ず誰かに相談して下さい」とするコメントを弁護士を通じて発表しました。
一方、市は「すでに第三者委員会の提言を踏まえた、いじめ対策を講じているがさらに努力を続けていく」とコメントしています。