コメの食味ランキングで「特A」評価の返り咲きを目指します。今年産のコメ作りの最初の作業「塩水選」が青森県鰺ヶ沢町で行われ、県産米「青天の霹靂」の種もみが選別されました。

「塩水選」を行ったのは、鰺ヶ沢町日照田のコメ農家・橋本慶毅さんです。13日は、「青天の霹靂」120キロと「はれわたり」45キロの種もみを選別しました。

特に「青天の霹靂」は、去年産が猛暑などの影響で初めて、「特A」評価を逃しているため、生育状況に気を配りながらの作業となります。

鯵ヶ沢町のコメ農家・橋本慶毅さん
「(去年の猛暑で)今年は高温障害を心配したが、今の段階では問題がないと見ている」

「塩水選」は濃度1.1%の塩水に浸し、底に沈む実の詰まった種もみだけを使うことで発芽が揃い、丈夫な苗を作る作業です。

明治時代に確立されたこの作業も、近年、手がける農家は少なくなっています。

鯵ヶ沢町のコメ農家・橋本慶毅さん
「病気が付いている種もみを使うと、稲に影響するので手を抜けない。塩水選から始めないといけない。なんでも手抜きをしてはダメ」

選別した種もみは、近くの小川で塩分を洗い流し、温度を管理して芽を出させたあと、5月中旬に田植えをする予定で「青天の霹靂」の『特A』返り咲きを目指す今年産のコメ作りが本格的に始まろうとしています。