新潟市や新発田市を中心に、主に外商で呉服や寝具を販売していた『まるこ』が5日、新潟地方裁判所から破産開始決定を受けていたことがわかりました。
民間の信用調査会社・帝国データバンクによりますと、1976年に設立された『まるこ』は、事務所のある新潟県新発田市や新潟市などの下越地区を主な営業エリアとし、呉服や寝具を中心とした外商販売を軸に店頭販売も手がけていました。
エリア内の農村部にも広く“御用聞き”を行い、晴れ着のみならず普段使いの和服や和装品も多く販売していたとみられ、一時期には山形県や群馬県にも顧客を持ち、92年5月期には年間で約2億1900万円の売上を計上しています。
『まるこ』では、呉服の売上が6割を占め、およそ3割が寝具、そのほか和装に関連する宝飾品などを計上していましたが、郊外型ショッピングセンターの台頭もあって、布団やタオルケット・まくらなどの寝具の販路が大幅に縮小するとともに、外商先の固定客の高齢化や呉服離れもあって、ここ5年ほどは年間でも2000万円に満たない売上にまで落ち込んでいました。
かつては新発田市内のほか新潟駅南口近くのビルにも店舗を構え、近年では新潟市中央区の自宅兼店舗を拠点に営業を展開していますが、3代目を継ぐ後継者もおらず業績回復の見通しも立たないことから、2023年10月には社会保険からも離れ、今後の事業継続を断念したとみられています。
負債はおよそ5700万円でした。














