中山間地域の担い手不足が高知県内の課題解消に向けて、デジタル技術を養殖に活用する取り組みが梼原町で行われています。
四国カルストの麓に位置する梼原町にあるアメゴの養殖場太田戸養殖場です。現在出荷前のアメゴおよそ2000匹が養殖されているこの施設を管理しているのは町内の集落活動センターの中越貴史(なかごし・たかふみ)さん1人です。
このため県の実証事業の一環でデジタル技術を活用して負担軽減など課題解決に繋げようと去年11月から具体的な取り組みが始まりました。
県や町の支援を受けて、養殖場に施設内を管理するためのカメラや水槽の水温や水位を計測するための機器などを設置。
これにより中越さんが施設に直接行って確かめていた魚や水槽の状態をスマートフォンやパソコンで自宅にいながら確認ができるようになりました。
担い手不足が深刻な中山間地域。デジタル技術は欠かせないツールになっています。
(集落活動センターおちめん 中越貴史さん)
「今までは先代がしていたように台風だったらどんな時間帯であろうが2時間おきに養殖場を見回ることをしていたので、それを僕も1年間やってきたんですけれど、あまりにも大変だったので、そういうところをカメラやセンサーで異常がないか確認できるのがすごく楽」
(県中山間地域対策課 柳幸代 課長補佐)
「今回は一次産業のアメゴ養殖でしたけれど、農業やドローンの物資輸送もありますので、そういった取り組みを成果発表するので各地域に横展開してほしい」
県は今年度から梼原町を含む県内10の市町村でデジタル化を支援する実証事業を行っていて今後も中山間地域の課題解決に取り組んでいく方針です。