今月1日に解禁された就職活動、人材の確保に企業側も四苦八苦です。来年3月に卒業予定の大学生らを対象にした会社説明会が4日行われました。ことしも学生優位の「売り手市場」が続く中、すでに内定を得ている学生もいて、全国で進む選考の早期化が県内企業に大きな影響を与えています。
富山市が毎年開催している合同企業説明会。4日と5日の2日間で県内企業144社が参加し、学生たちに事業や特色をアピールします。中でも目立ったのは初任給の引き上げです。



製造業の採用担当者:「全国的な賃上げみたいなものも踏まえて弊社でも新卒の方はある程度ベースアップではないですけどそういうのも25年卒は考えて対応しております」

梶谷昌吾 記者:「売り手市場が続くことしの就職活動。会場は空席が目立ちます」

説明会を主催する富山市によりますと、去年は午前の部だけでおよそ120人の学生が参加しましたがことしは50人ほどにとどまりました。背景にあるのは就職活動の早期化です。

大学生:「大学2年の夏ぐらいから(就活を)始めていてインターンとか行って内定もらってる友達とかたくさんいるんですけど。周りがみんなやってて焦りっていうのもあって早めに始めようかと思って春ぐらいに始めたんですけど」

情報通信業の採用担当者:「今月からもう一次選考は始めますので結構早い方だと思っております。他の企業さまに先に内定を出されてしまってそちらに行かれてしまうのを防ぐといいますか」

学生優位の「売り手市場」が続く中、企業側は解禁日を待たず、早期に内定を出す企業が全国的に増えているのです。
就活サイト「リクナビ」を運営するリクルートの調査では、先月1日時点で来春卒の大学生の就職内定率は、23.9%。去年の同じ時期を4ポイント上回り、現在の選考スケジュールとなった2016年以降で最も高い水準に。就職活動の早期化に企業側も試行錯誤しているのが現状です。

製造業の採用担当者:「最初の給料が例え高かったとしてもやっぱりその後のキャリアアップだったりとか昇給がないと全く意味がないと思うのでやっぱり最初の初任給も大事なんですけど入った後の人事評価だったりとか昇給制度だったりっていうのを明確に説明してあげた方がいいのかなと思っています。試行錯誤しながらですけども当社もいろんなことに取り組んでいってより学生に来ていただける選んでいただけるような企業になりたい」

製造業の採用担当者:「その時代に合わせたインターンシップであるとか企業イメージだとかそういうものを変えていかないといけない苦労はやっぱりありますね。内定を出した内々定を出した後につなぎとめる手段としてコンタクトをたくさんとるとか最近では親御さんへのアプローチも必要になってくるので本人だけではなくて親御さんにも内々定をいただきましてありがとうございましたっていうような文書を作っていかなければならないかなとは思ってますね」

一方、参加した学生たちは。
専門学生:「専門職に就きたいと思っていて専門の学んだ知識をそのまま生かせるかみたいな。自分は給料安くてもやりがいさへあれば大丈夫みたいな。結構そこはありますね」
大学院生:「自分がどれだけ今後成長していけるかみたいなところは重視していきたいと思います」
富山県外の大学生:「もちろん給料は大事なんですけどやっぱり給料が良くても続かないと意味がないと思っていて自分のやりたいことができる会社に就職したい」
変わりゆく就活戦線。優秀な人材確保に企業は四苦八苦する時代がまだ続きそうです。















