青森県の八戸港の防波堤で28日、砂を運ぶための配管を取り付ける作業をしていた男性作業員が波にさらわれて海に転落し死亡。一緒に作業をしていた6人もけがをしました。

東北地方整備局は、事故調査委員会を設置して原因の究明に当たっています。

28日午後5時ごろ、八戸港の八太郎北防波堤近くにいた船から「作業員が海に転落した」と八戸海上保安部に通報がありました。

当時、12人の作業員が海底の土砂を運ぶ作業に使われる配管を、船と防波堤に分かれて取り付けていましたが、このうち、防波堤にいた愛媛県宇和島市の三好力さん(40)が波にさらわれて海に転落。

まもなく救助されましたが、約2時間半後に死亡が確認されました。

また、船や防波堤で作業していた6人も転倒するなどして軽いけがをしました。

現場は八戸港フェリーターミナルの北側の防波堤で、フェリーの航路にもなっていて、配管が海に漂って航路をふさぐ恐れがあったため、作業が行われたということです。

当時、八戸市には波浪警報が出されていて、八戸海上保安部などによりますと、工事を受注した会社には作業を中止する基準はありましたが、港内にはうねりがなく、作業ができると判断したということです。

八戸海上保安部が事故の状況などを調べるとともに、作業を発注した東北地方整備局が事故調査委員会を設置して、作業員に話を聴くなどして事故の原因の究明に当たっています。