糸満市の伝統行事「糸満ハーレー」の中で行われる「アヒル取り競争」が動物の虐待にあたるとして、祭り関係者の男性らが動物愛護法違反の疑いで書類送検されました。

糸満ハーレーは、毎年旧暦の5月4日に豊漁や航海安全を祈願して行われる伝統行事で、海に放たれたアヒルを捕まえる「アヒル取り競争」も含め、市の無形民俗文化財に指定されています。
一方、この「アヒル取り競争」が動物への虐待にあたるとして、東京のNPO法人が去年、祭り関係者の男性らを刑事告発していました。
そして警察は今月22日「アヒルの首をつかんで持ち上げるなどの行為があった」として、祭り関係者の男性複数人を動物愛護法違反の疑いで書類送検しました。
糸満市民
「伝統としてやってきているだから、他の動物に対しても虐待になる可能性があるわけだから(アヒル取りだけを)虐待と言っても…というのはある」
「止めたほうがいいですよ。アヒル取りは。他のものにするのだったら分かるけど」
「海人というのは泳ぐ技術・獲る技術を(アヒル取りで)養うわけよ。伝統として受け止めて欲しい。なくなったら地元としては寂しい」

祭りの主催者はこれまでに「反対の意見も受け止め、アヒルを傷つけないよう大事に扱う」として、伝統行事への理解を求めていました。