中国に融和的な台湾の最大野党・国民党の副主席が、きょうから中国を訪問します。台中関係の緊張が増すなか、政府関係者と接触する可能性があります。

国民党によりますと、夏立言副主席はきょうから福建省厦門市や上海市など中国各地を訪問し、中国で事業を行うビジネスマンらに旧暦の正月「春節」明けの挨拶を行うとしています。

一方、中国と台湾をめぐっては、今月、台湾が実効支配する金門島付近の海域で、違法操業の疑いで台湾当局に追跡されていた中国籍の漁船が転覆。

漁師2人が死亡したことを受け、中国側が周辺での警備を強化するなど、緊張が高まっていますが、国民党は「機会があれば、夏副主席が哀悼の意を表明する予定だ」としています。中国政府関係者と接触する可能性がありそうです。

夏副主席は馬英九政権時、台湾で中国政策を担当する「大陸委員会」のトップを務めていました。