バスケットボール男子のアジアカップ予選、日本(世界ランク26位)はグアム(同76位)と対戦し77対56で初戦を逆転勝利で飾った。
パリ五輪に向け貴重な実戦機会となった日本代表は第1Qを17対12でリードしたが、第2Qグアム代表に逆転を許す展開に。しかし、日本の若き司令塔・河村勇輝(22)が終了間際フェイントで相手守備を振り切ると、ブザービーターでゴール左から3ポイントシュートを決め35対36で1点ビハインドで前半を折り返した。勢いに乗った日本は第3Qに最年少・川島悠翔(18)のドライブで逆転。その後は、河村がチーム最多の15得点を奪い日本を勝利に導いた。
日本の若き司令塔・河村勇輝
48年ぶりの五輪に向け、日本の若き司令塔・河村勇輝(22、横浜ビー・コルセアーズ)がチームを牽引する。雑誌・ananでも特集されるBリーグ1のモテ男。
だがコートに立つと表情が一変、素早いドライブをはじめ、多彩な攻撃センスで相手を翻弄する。主戦場のBリーグでは得点ランキングでトップ。1試合平均で22.8得点を奪い、実力の高さを見せている。中でも得意としているのが、3ポイントシュート。
目隠しをしたまま3ポイントラインに立たされた河村は1回の挑戦でシュートを決めて見せた。
シュートが決まり驚いた表情を見せたが、小さい頃から数えきれない程多くのシュート練習をし努力を積み重ねてきた証だろう。
パリ五輪ベスト8へ、戦術のカギは“3ポイント”
2021年の東京五輪後にトム・ホーバスHCが就任して以来、男子代表はスタイルを一新して強化を進めてきた。その最大の特徴は全員が3ポイントシュートを狙う事だ。ホーバスHCは目安として1試合あたり40本の3ポイントシュートを打つ事。さらに成功率はチーム全体で40%を目指している。この戦術で目標であるパリ五輪ベスト8を狙う。
「パリ五輪のベスト8は簡単な目標ではないと思いますし、120%以上の力を出せるような準備をしたい」と河村は意気込んだ。目隠しをされていても体がゴールまでの道筋を分かっているように、若き司令塔がまだ見ぬ景色へと日本を導く。














