警察官が見えるマネキンを「見えない」

実況見分で、マネキンが見える距離に来た時に、警察官が横井被告に聞きますが…。

横井被告:「見えない」

視力による影響がないよう、警察は、横井被告が当時身につけていた眼鏡を家族から取り寄せていました。眼鏡をかけた横井被告の視力は「良好」。警察官の視力も矯正で1.0と同程度でした。

警察官が再び横井被告に聞きます。

実況見分をした警察官:「自分は見えるけど本当に見えないか?」
横井被告:「見えない」

再び「見えない」と答えたという横井被告。

その一方、マネキン以外の標識やダイヤモンドマーク、横断歩道については「見える」と話したといいます。

さらに横井被告が「眼鏡がよく見えない」と話したため、警察官は、眼鏡にくもりがないか確認したうえで、眼鏡の位置をあわせます。念のため、警察官は、ハンカチでレンズを拭きました。それでも、横井被告は…。

横井被告:「見えない」

またマネキンが見えないと話したのです。

横井被告の位置は停止線から15メートル手前の場所でした。それでも…。

横井被告:「わからない」

さらに近づいていくと最終的に、横井被告は「見える」と答えたといいますが、実況見分を行った警察官は…。

実況見分をした警察官:「自分の目で明らかに見えるものが『見えない』と言うことに、不合理だと感じました」

次回公判は、来月1日に予定されています。