ドラフト3位で北海道から広島に来たルーキー・滝田一希 投手(22)。初めて挑んだキャンプを通じてプロ野球選手としての “自覚” と “責任” が芽生え始めていた。
広島カープ 滝田一希 投手
「最初はもう考えられないぐらい。なんかもう不思議な感じがして…」

北海道の星槎道都大学からドラフト3位で入団した滝田一希は、春季キャンプでの濃密な日々にプロ野球選手としての自覚と喜びを感じます。

滝田一希 投手
「練習なのにお客さんがすごく入っているので、今までなかったことが自分の今の現実に映っているっていうのはすごく不思議な感じがして、見られている分、がんばらなきゃいけないのと、その分、やる気が出るのですごく自分にとってメリットはすごくありますし」

カープに入団して2か月。即戦力として期待される左腕は、重圧を感じながらも自身のペースで調整を進めようと誓い、宮崎・日南に入りました。

しかし、その初日(2月1日)。キャンプ入り初ブルペンには、これまでテレビで見ていた 新井貴浩 監督や 黒田博樹 球団アドバイザーの姿―。この瞬間、滝田の全身に緊張が走ります。

滝田一希 投手
「テレビの前で見ていた人なので余計に力が入って1回目とか3回目とかのブルペンはたいへんなことになった(笑)。大学時代も監督・コーチがいたら、いいところを見せようと思って力んだりしていたので、まあ、いつもどおりなのかなと思いますけど…」
徐々にプロの雰囲気にも、キャンプにも慣れてきた第2クール3日目(2月8日)。滝田は、初めて天福球場のマウンドに立ちます。

プロになって初めてのバッターとの対戦でしたが、その実力をいかんなく発揮。25球を投じ、ヒット性の当たりは1本のみに抑えます。そのとき、首脳陣からかけられた言葉は大きな励みとなりました。
