■卓球世界選手権 男子団体戦 日本ー台湾(18日、韓国・釜山)

男子団体のグループリーグ第3戦で、日本は台湾を3-1で下し3連勝を飾った。パリ五輪切符獲得へ、決勝トーナメント進出に向けた大一番を制した。

出場全40チーム中、上位8チームが五輪切符を手にする今大会。チーム世界ランク3位の日本は、前日同様エースの張本智和(20)、篠塚大登(20)、松島輝空(16)の3人で挑んだ。

開幕2連勝で迎えた3戦目の相手は世界ランク9位の台湾。1番手に登場したのはエース、世界ランク9位の張本が同31位の高承睿(19)と対戦。第1ゲーム、リードを許す張本だが、フォアハンドのスマッシュが決まり出すとリズムを掴み、11-5で先取に成功する。第2ゲームはデュースにもつれ込む接戦となったが、得意のバックハンドなどで第2ゲームも連取。これで主導権を握った張本が第3ゲームも制し3ー0のストレート勝ちで、勝利のバトンを篠塚に繋ぐ。

2番手、篠塚の相手は台湾のエース、林昀儒(22)。第1ゲームから世界ランク8位に食らいつく。エッジボールのラッキーもあったが渾身のフォアを決めるなど、11-6で奪う。しかし、第2ゲームは相手の強烈なバックハンドに対応できず6-11で落とすと、第3ゲームも取られゲームカウント1-2と劣勢に立たされる。第4ゲームは一進一退の攻防が続き、デュースにもつれ込む。ここで長いラリーを制した篠塚が連続得点で奪取し2-2に。しかし、ファイナルゲームでは相手に6連続得点を許し万事休す。善戦及ばす篠塚は第2試合を失ってしまう。

流れを取り戻したい日本。3番手は16歳の松島が42歳の荘智淵に挑んだ。ゲームカウント1-1で迎えた第3ゲーム、松島は切れ味鋭いバックハンドを武器に6連続得点をマークし、11-6で奪う。勝利に王手をかけた第4ゲームだったが松島にミスが出て、8-11で落としゲームカウント2-2でファイナルゲームへ。第5ゲームは点を取り合う譲らない展開が続く。そして迎えた9-9の同点から松島のバックハンドに、強烈なフォアが決まる。勝利が決まった瞬間、松島はコートに倒れ込んだ。死闘を制し2勝1敗として、エースの張本に託す。

再びコートに登場した張本は世界ランク8位の林と対戦。ゲームカウント1-1で迎えた第3ゲーム、張本は強烈なフォアハンドが面白いように決まり7連続得点で8-2と大きくリードを広げる。さらに相手のミスもあって11-3で奪う。第4ゲームは林に取られ、ゲームカウント2-2で迎えた最終第5ゲーム、張本は強烈なスマッシュを連発し8連続得点をあげ、この日一番の雄叫びをあげる。林に3ポイントを許したものの11-3で、ファイナルゲームを奪い、ゲームカウント3-2で、エース対決を制した。

これで日本は3-1で台湾に勝利し開幕3連勝。パリ五輪切符獲得へ大きく前進した。

【日本男子のグループリーグ対戦日程】
16日 ナイジェリア(世界ランク18位)の棄権により日本の不戦勝
17日 日本 3ー0 チェコ(同28位)
18日 日本3‐1 台湾(同9位)
19日 日本ーマダガスカル(同42位)

【卓球世界選手権団体戦】
40の国と地域が8つのグループに分かれ、各グループ総当たり戦を行い、上位3位までの計24チームが決勝トーナメントへ進出。男子団体は、世界ランク1位の中国が10大会連続優勝している。前回大会、日本は準決勝で中国に敗れ3位。日本が優勝すれば1969年以来、55年ぶりの快挙となる。