中国はあすから旧暦の正月にあたる「春節」。帰省や旅行にでかける人で賑わいを見せる一方、不景気がじわりと影響を与えているようです。

記者
「大勢の人が集まっています。今年の干支、巨大な龍のモニュメントが展示されています」

あす、旧暦の正月「春節」を迎える中国。既に大勢の人が旅行や帰省で各地に移動していて、上海の代表的な観光地「豫園」もこの賑わい。

今年は高速鉄道の利用者数が既に1億人を超え、過去最多となる見込みで、中国国内を目的地とする移動が盛況のようです。

江蘇省からの観光客
「子どもを連れて国内の旅行先を行き尽くしてから海外旅行を考えます」
上海市民
「休みが短いから(海外旅行は)行き来だけで疲れてしまうでしょう」

中国の大手旅行サイトによると、北京、上海、ハルビンなどが人気だということです。

政府は例年、春節前後で移動する人の数を予測していますが、今年はのべ90億人。ただ、例年と違って自家用車での移動72億人分を足しています。

一方、コロナ禍で落ち込んだ海外旅行者数も回復の途上にあります。

記者
「こちら北京空港の国際線カウンターです。日本に向かう観光客も続々とチェックインしています」

北京の空港には春節を日本で過ごす中国人観光客の姿が…

東京への観光客
「東京です。テイラー・スウィフトのコンサートに行きます」
北海道への観光客
「北海道です。砕氷船に乗りたいんです」
「(ヨーロッパが)高すぎる。日本の方が近い」

海外旅行に出かける人は、のべ1億3000万人に上り、新型コロナが拡大する前の2019年と比べ、8割の水準まで回復する見通しです。

ただし、節約志向を反映してか、国・地域別では距離の近いアジアが上位で、日本は香港に次ぐ人気で、景気低迷が旅行先の選び方に影響を与えているのかもしれません。