東京都内と香港で多額の現金が相次いで狙われた事件。このうち香港で5000万円余りを奪われた事件の発生直後の画像を独自に入手しました。

黒い服を着た2人の男が歩く画像。手前の男の右手には黒いカバンのようなものが確認できます。これはJNNが入手した、香港での事件発生直後に撮影されたものです。

2人は山口将人被告と下村桂吾被告。先月30日、日本人男性から現金およそ5100万円が入ったリュックを奪ったとされています。

香港当局はこの2人のほか、日本人の男1人と中国人の女を強盗共謀の罪で起訴しました。そして…

記者
「このあと日本人の男3人を含む4人が裁判所に出廷します」

現地午後0時半ごろ、4人が出廷しました。裁判で検察側から今回の起訴内容について理解したのか問われると、日本人3人は…

「わかりました」

きょうの裁判は10分ほどで終了。次回は4月に予定されているということです。

道路を走り去る青い軽乗用車。これは先週木曜、東京・上野で起きた強盗事件の直後、犯行に使われたとみられる車が逃走する様子を捉えた防犯カメラ映像です。

撮影された場所から数百メートル離れた路上で男女5人が催涙スプレーをかけられ、およそ4億2300万円が奪われました。

実行犯たちはその後、白いワゴン車に乗り換え逃走。車は茨城県を経由して、栃木県の方面へ逃走したということです。

このおよそ2時間半後には、羽田空港の駐車場でも同様の手口で現金およそ1億9000万円が奪われそうになる事件がありましたが、事件の半日後に、実行犯が使った可能性がある車が、神奈川県厚木市の河川敷で見つかっていたことが分かりました。

見つかった車は盗難車で、先月、埼玉県春日部市で盗まれたものでした。車のナンバープレートが外されていたほか、車内にはピンク色の消火剤がまかれていて、警視庁は証拠隠滅を図る目的と見ています。

空港で被害に遭った1人は両替商の30代の社長でしたが、捜査関係者によると、社長は2か月あまり前に9500万円相当の外貨が入ったリュックを盗まれていたことが分かりました。

相次ぎ狙われた大金。そもそもなぜ、これだけの大金が運ばれていたのでしょうか。

両替商の社長(30代)
「現金は金を売却して得たもの。毎日のように日本円を香港に運んでいる」

社長を知るという人物は。

両替商の社長を知るという人物
「社長は両替のビジネスをやっている。リスクが高いので運び屋を使い分けているらしい」

この人物によると、社長は▼日本から現金を持ち出して香港で両替し、取引先に現金を渡す運び屋。さらに、▼香港で金を購入して日本に金を持ち込む運び屋。それぞれを分けて運用していたといいます。

事件の背景には、金の取引が関係しているのでしょうか。

今回、現場の一つとなった香港。地元の警察は…

香港警察
「香港では課税がされないものがあります。彼らは(税金の)差額の利益を得ようとしていたかも知れません」

香港で課税されない対象の一つが金です。香港と金をめぐっては、これまである“ビジネス”の存在が指摘されていました。

本来、海外から金を持ち込む際、税関で消費税分を支払わなければなりませんが、これをせず、買取業者に消費税込みの値段で売却して利益を得る密輸のケースが相次いでいるといいます。

この人物は、JNNが以前取材した密輸グループで幹部を務めていた男。

密輸グループの元幹部
「(Q.金塊の密輸はこれまでに何回ぐらいしたか?)私は80回ぐらい」

かつては200人以上を動かし、自らが大金を持って香港で金を買い付けていたといいます。

密輸グループの元幹部
「当時は週に3回とか行っていたので、ほとんど寝てなかった。(Q.当時は罪の意識は?)全くないですね」

日本への金の運び役の存在も。

運び役をしていた中国人
「金塊1枚につき報酬4000香港ドル」
「お金って簡単に儲かるんだなと思いました。外国でブランド品を免税店で買ってきて売るのと同じような感覚ですよ」

金の密輸は去年も摘発が相次いでいて、警視庁はこうしたグループと今回の事件との関連についても慎重に調べています。