(ブルームバーグ):トランプ米大統領は15日、中国によるロシア産石油購入を理由に対中関税を引き上げる可能性について、ロシアのプーチン大統領との会談でウクライナでの戦争終結に向けた進展があったことを理由に当面見送る考えを示した。
トランプ氏は、アラスカ州でこの日行われた米ロ首脳会談後のFOXニュースとのインタビューで、「今日起きたことを踏まえ、今はそのことを考える必要はないと思う」と述べ、「2、3週間後には考えなければならないかもしれないが、今はその時ではない」と語った。
トランプ氏は今月初め、ロシア産エネルギーを購入する国々に対し、追加関税を課すと警告していた。プーチン氏に和平交渉を促す手段として打ち出したものだ。インドに対しては、ロシア産石油購入を理由に8月27日から関税を50%に倍増させると発表した。
トランプ氏は11日、中国に対する関税停止措置を11月10日まで90日間延長する大統領令に署名。ロシア産石油の購入を理由に対中関税を引き上げれば、この休戦合意を損なうリスクがあった。
中国側は、ロシア産石油の輸入について、合法かつ自国のエネルギー安全保障のために必要な措置だと正当性を主張している。
今回の米ロ首脳会談では、ウクライナ停戦合意には至らなかったものの、多くの点で一致を見たとトランプ氏は述べ、ウクライナのゼレンスキー大統領は「ディールをまとめる」べきだと語った。
「会談は非常にうまくいったと思う」とトランプ氏はFOXニュースに語った。
原題:Trump to Hold Off Hiking China Tariffs Over Russia Oil Purchases(抜粋)
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