(ブルームバーグ):トランプ米大統領は、早ければ7日にもカナダ製の木材と乳製品に相互関税を課す可能性があると述べた。
ホワイトハウスの大統領執務室でトランプ氏は「カナダは木材と乳製品の関税で何年もわれわれから搾取してきた。250%だ。誰もそれについて言わないが、250%関税はわれわれの農家を食い物にしている」と発言。
「彼らが関税を下げない限り、全く同じ関税が課される。それが相互関税の意味だ」と発言。「早ければ今日中に発動するかもしれないし、月曜か火曜まで待つかもしれない。われわれはやるつもりだ。公平ではない」と語った。
トランプ氏は前日、カナダとメキシコからの輸入品の大半に対する25%の関税について、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)に準拠した製品は4月2日まで延期する大統領令に署名したばかり。
トランプ政権が相次ぎ打ち出す関税政策を巡っては、製造業の活動停滞や根強いインフレ、消費者心理悪化という逆風に直面している米経済をさらに疲弊させかねないとの懸念が広まっている。
この日に発表された2月の米雇用統計では、労働市場に関する強弱まちまちな数字が示された。トランプ氏は関税引き上げのほか、連邦政府機関の支出や人員を削減する行政改革も進めている。2月の失業率は4.1%に上昇した。
米株式市場ではナスダック100指数が調整局面入り。過去2年間の米株高をけん引してきた大型テクノロジー銘柄が引き続き敬遠されている。トランプ氏はこれまで、自身の経済政策の正当性を株価動向を通じて訴えることが多かった。しかし6日には、株式市場の動向は気にもしていないと述べ、米株の大幅安は「われわれの国がこの先とても豊かになることを知って、それが気に入らないグローバリスト」の仕業だと語っていた。
原題:Trump Says He May Hit Canada With Dairy, Lumber Tariffs Shortly(抜粋)
(発言内容と第5段落以降を追加します)
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