米ニューヨーク市警(NYPD)は、マンハッタンの一部地域に貼り出されている多数の企業幹部の「指名手配」ポスターを捜査している。

これらのポスターには、今月4日に殺害された米医療保険大手ユナイテッドヘルス・グループの幹部ブライアン・トンプソン氏に加え、アメリカン・エキスプレス、ゴールドマン・サックス・グループ、バンク・オブ・アメリカ(BofA)、JPモルガン・チェースなど金融業界幹部の写真が載っている。トンプソン氏のポスターには赤いバツ印が付けられていた。

トンプソン氏の殺害事件後、企業リーダーの不安を引き起こす出来事が相次いでいる。ニューヨーク市警の報道官によると、警察は今回のポスターに加え、企業幹部に対する脅迫がインターネット上で急増していることも把握しているという。

トンプソン氏殺害に絡み逮捕されたルイジ・マンジョーネ容疑者(26)は身柄拘束当時、「こうした寄生虫のような連中は当然の報いを受けた」と書かれた、ヘルスケア業界の高利益を非難する文書を所持していた。

ブルームバーグが確認した法執行文書によると、ニューヨーク市警は「幅広い過激派がマンジョーネ容疑者を殉教者や見習うべき手本と見なすリスク」に警戒しているとし、「こうしたレトリックは、企業幹部に対する短期的な脅威が高まっていることを示唆している可能性がある」と指摘した。

原題:Police Investigate NYC ‘Wanted’ Posters of Finance Chiefs (1)(抜粋)

--取材協力:Gillian Tan.

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