アメリカのバイデン大統領と中国の習近平国家主席が電話会談し、台湾問題について習主席は「越えてはならないレッドラインだ」とバイデン大統領に警告しました。
電話会談はアメリカ側の申し出で日本時間のきのう夜に行われ、ホワイトハウスによりますと、両首脳は去年11月のアメリカでの対面での首脳会談で合意した麻薬対策での協力や軍同士の対話などについて進捗状況を確認しました。
バイデン大統領は▼台湾海峡の平和と安定の重要性や、▼南シナ海での航行の自由の重要性を強調したほか、▼ウクライナ侵攻を続けるロシアに対する中国の支援や、▼不公正な貿易政策について懸念を表明したということです。
一方、中国国営の新華社通信によりますと、会談で習氏は「中国とアメリカは衝突や対抗をしてはならないし、相互に尊重し合い、平和共存しなくてはならない」と述べたうえで、台湾問題について「中米関係における、越えてはならない最初のレッドラインだ」と強調し、台湾独立を支持しないようくぎを刺しました。
また、アメリカの中国企業に対する制裁について「リスクを生み出すだけだ」と批判、「アメリカ側が中国の発展を抑圧し、中国が正当に発展する権利を奪おうとするのであれば我々も座視しない」と警告しました。
アメリカ側によりますと、イエレン財務長官が4日から訪中するのに加え、ブリンケン国務長官も数週間のうちに訪中するとしていて、両首脳は高いレベルで対話を進めていく方針を歓迎したということです。

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