酪農を取り巻く環境が厳しさを増す中、富士山の麓で牧場経営に奮闘する女性がいます。
フランスでの修行経験を生かして搾った牛乳でチーズをつくり、酪農の高付加価値化に取り組んでいます。
山梨県富士河口湖町富士ヶ嶺で酪農を営む、金子さおりさん (49)です。
Mt.Fuji Craft! Farm 牧場主 金子さおりさん：
1人でやっていかなければならないし、力仕事も多いし、本当に目が回るような毎日。
金子さんは東京・世田谷区の出身で、動物実験を伴う新薬の開発などに携わっていましたが、徐々に心が疲弊していったといいます。
金子さん：
（旧職は）人間主義というか、動物目線に立って動物に優しくないような。
転機となったのが約10年前、リフレッシュを兼ねて滞在したフランスのチーズ農家での体験です。
そこで学んだチーズ作りを本格的に生かそうと、2017年に退職して富士河口湖町に移住。
富士ヶ嶺地区の酪農家のもとでノウハウを学び、2020年には自身の牧場「Mt.Fuji Craft! Farm」を開設しました。
