新型コロナウイルスの先週の感染者は、山梨県内では1医療機関あたり23.85人で、5類移行後最多を更新しました。
医師は「第9波のピークに達しつつある」と指摘します。

8月21日から27日までに、山梨県内41の定点医療機関から報告があった新型コロナウイルスの感染者の数は978人で、1医療機関あたりの平均は23.85人でした。
前の週より175人増え、1医療機関あたりの平均も4.26人上回りました。
先週の感染者を地域別でみると、中北が最も多く35.85人となり、富士・東部を除き全てのエリアで前の週より増加しています。

また県内の高齢者施設と病院あわせて8件で、新たなクラスターが確認されました。

山梨大学医学部附属病院 井上修医師:
9波に入って、それもピークに到達しつつある。

感染症の専門家、山梨大学医学部附属病院の井上修医師です。

5類に移行した5月から、8月31日までの1医療機関あたりの感染者数のグラフです。
7月から徐々に感染者が増え始め、ここ3週間で急拡大。
31日に最多を更新しました。
人の移動や集まりが増えたことが増加の背景にあるということです。

夏休みが終わり、学校や社会生活が日常に戻っていますが、井上医師は体調がすぐれないときは学校や職場などを休むことが、感染拡大防止につながると呼びかけます。


山梨大学医学部附属病院 井上修医師:
感染が広がりやすいウイルスなので、無理して頑張ると自分もつらいし、職場で感染が広がれば仕事が滞る。学校で感染が広がれば学級閉鎖になる可能性もある。人が集まるところで感染が広がらないようにするのが大事。

そして感染後に学校や職場に復帰する際は…



山梨大学医学部附属病院 井上修医師:
調子が良くても、10日目まではウイルスがいる可能性が高い。6日目から復帰したとしても、調子を崩してから10日経過するまではしっかりマスクを着けて復帰してもらいたい。

また「30分に1回程度の換気」や「手洗い」を徹底することで、感染のリスクを減らせると指摘します。
5類に移行してから初めて迎える大きな波。
感染を広げない心掛けが重要です。