水素を使った燃料電池を載せた電動アシスト自転車の実用化に向けた実証実験が、山梨県富士川町ではじまりました。

全国で初の試みで、関係者が水素自転車を試乗しました。

こちらが水素と燃料電池を搭載した電動アシスト自転車です。

公道での実証実験は全国で初めてで8月21日、道の駅富士川で関係者らが自転車を試乗しました。

山梨県産業労働部 染谷光一部長:
出足がすごく楽、快適。

実証実験は自転車を開発した山梨県韮崎市の精密機器メーカー、日邦プレシジョンなどが行い、県や山梨大学が技術面などで協力します。

水素を使った燃料電池は同じタイプの自転車に使うバッテリーと比べ5kgほど重くなりますが、走行距離は2倍の約100kmを見込んでいます。

実証実験ではこの電動アシスト自転車をレンタサイクルとして提供し、走行距離や水素の消費量を分析します。

また、県が製造する二酸化炭素を排出しないグリーン水素を使用し、脱炭素社会の実現も視野に入れています。

日邦プレシジョンFCプロジェクトリーダー 佐藤幸徳さん:
(水素が)こんな身近なものであれば、もっといろいろなところで使えるとみんなに声をあげてもらって、(事業の)味方になってもらえたらありがたい。

県産業労働部 染谷光一部長:
山梨県は水素の先進地なので、山梨発の実験ができてこれから広まってくれることを期待している。

水素で動く電動自転車は9月4日、道の駅富士川で無料でレンタルを開始します。

また、2023年11月には甲府市役所の業務用に使われる予定で、2025年の1月頃まで実証実験を通じて耐久性などを確認し、商品化を目指します。