8月15日、戦後78年目の終戦の日を迎えます。
戦争を体験した方の証言を伝えるシリーズ、今回は空襲を3度経験した91歳の男性に平和への思いを聞きました。

空襲を3度経験 田ヶ谷雅夫さん:
「忘れようと思ってももう一生涯忘れられない」
山梨県甲州市勝沼町菱山に住む田ヶ谷雅夫さん、91歳です。
幼い頃、東京・北区で暮らしていた田ヶ谷さんは10歳の時、空襲に襲われます。1942年4月18日、日本の本土を初めて襲った「ドーリットル空襲」です。
空襲を3度経験 田ヶ谷雅夫さん:
(軍事)教練で、おいっちにおいっちにって、やっていた時にサイレンが鳴る。それがウー、ウーっていきなりの空襲警報ですから。これは驚いたわけです。
田ヶ谷さんは学校の地下室へ逃げ込みました。
空襲を3度経験 田ヶ谷雅夫さん:
狭い地下室に閉じ込められてね。状況はほとんど分からない。外からズシンズシンって音が聞こえる。初体験です、空襲ってのはね。もうパニックでみんなワーワー言いながらぐるぐる駆けずり回っていた。
その後、東京はアメリカ軍による空襲が本格化し、田ヶ谷さんは母親とともに自宅の庭に防空壕を掘ったといいます。

空襲を3度経験 田ヶ谷雅夫さん:
空襲警報が鳴ると親子5人で目と耳をふさいで。爆弾で目が飛び出る。耳がつぶれる。だからこうして潜っていた。30分でも1時間でも。
2度目に経験した空襲は一晩で10万人が犠牲になり100万人が被災した1945年3月10日の「東京大空襲」です。