山梨県にある富士五湖の一つ、西湖で放水用ポンプの小屋が浸水して2か月が経ちました。
自然放水で水位の減少が見られる一方、湖畔の観光業者の営業への影響は未だ続いています。

3日に撮影した西湖の放水用ポンプ小屋です。
湖面に浮いています。
西湖では、基準水位から80cmを超えると水門を開け河口湖に放水していて、降水量が多い場合などにポンプを使用します。
しかし今年6月の大雨での稼働後、このポンプが故障し、浸水しました。

浸水した小屋は、7月中旬から引き揚げ作業が行われ、1日、浮きで囲うことで水面に固定されました。

ただ、まだ稼動はしておらず、湖畔の観光業者への影響は続いています。

西湖船宿組合 渡辺安司組合長:
ここまでがピーク時の(水位)。現在は約70cm落ちまして、水位が(基準水位)プラス1m10cmなんですが、ちょうどあのあたりまで。

現在の水位は6月のピークを70cmほど下回り、基準水位プラス1.1mまで減少しましたが、依然高い水位が続いています。

渡辺さんの湖畔のキャンプ場は、7月中旬まで一切使用できませんでしたが、水位の減少でキャンプサイト内の3分の2が使えるようになりました。
ただ大きな懸念点があります。

西湖船宿組合 渡辺安司組合長:
台風シーズンが終わる10月ぐらいまでは、予約が受けられない状態が続いています。

これは大雨が降って増水した場合、水位が戻るのに時間がかかるため、安全を考えてのことだということです。

なおポンプ小屋は今後、内部の状況や故障原因の確認が行われるということですが、復旧の目途は立っておらず、西湖では自然放水や県が設置した仮設のポンプでの対応が続くということです。