リニア中央新幹線のトンネル工事に伴う山梨県内のボーリング調査に静岡県が中止を求めたことについて、山梨県の長崎知事は改めて不快感を示し「科学的事実を示してほしい」と強調しました。

リニアのトンネル工事をめぐっては、JR東海が山梨県内で地下水などの状況を調べるボーリング調査を行なっています。


この調査に静岡県は県境から約300mまでを掘削しないようJR東海に求めていて、長崎知事は「山梨県の水ということが常識的な考えで、大きな違和感がある」と不快感を示していました。

静岡県の川勝知事は15日、「静岡県の水が引っ張られている可能性を懸念している」と話し、JR東海への要請を撤回するつもりはないとしました。


これに対し長崎知事は16日の会見で、山梨県内の調査に静岡県が規制をかけることに改めて苦言を呈し「科学的事実」をしっかり示してほしいと強調しました。




山梨県 長崎幸太郎知事:
(調査で)本来静岡県に流れている水が山梨県に流れてきているのか、仮にそうだったら、どのくらいの量か科学的根拠が必要だと思っている。ボーリング調査は科学的根拠を得るために行うものと理解しているので、リニア推進の立場からすると科学的な調査を進めてくださいというのが我々の立場。

長崎知事は「静岡県が科学的事実を示すのが出発点」としています。