「リンゴの絵の描いてあるカードはどこにありますか?」
こうたずねた高齢女性の詐欺被害を防いだとして、コンビニエンスストアの店員らに感謝状が贈られました。
被害を防いだとっさの判断とは?
甲斐警察署長から感謝状が贈られたのはファミリーマート韮崎桐ノ木店と店員の小林聖也さん、久保村公啓さんです。
2月18日の夕方、80代の女性が店を訪れました。
女性は店に入るなり小林さんに聞きました。
「リンゴの絵の描いてあるカードはどこにありますか?」
そのカードは1枚あたり10万円まで入金できる電子マネーカードでした。
女性は3枚のカードをレジに出し、小林さんに「合計30万円分買いたい」と伝えます。
小林聖也さん:
お年寄りが30万円分もプリペイドカードを欲しいって言ってるけど、これ詐欺だよねって久保村さんと相談して
小林さんは“とっさの判断”で、店にいた久保村さんとともに女性から事情を聞くことにしました。
久保村公啓さん:
色んなことをお客さんに聞くのは失礼だし、勇気がいることですが、そこは思い切って「これは何に使うのか?」から始まり…
さらに詐欺被害防止のチラシを見せながら説明します。
小林さん:
甲斐警察署からも注意が来てるから、これももしかしたら詐欺じゃないかなと(説明した)
女性はその場では購入の事情をほとんど答えなかったそうですが、2人は警察に通報。
警察の調べでは、女性に「携帯電話料金が未納になっている。電子マネーカードを購入して支払ってほしい」などと電話があったことがわかり、被害を未然に防げたということです。
警察は電子マネーカードを購入させる手口が増えているとして注意を呼び掛けています。
甲斐警察署 生活安全課 中村浩之 課長:
犯人側も高齢者に分かりやすいように今回のように「リンゴのマークのカード」というように誰が見てもわかるような説明をして誘導してくるので、そうした手口にかからないように、関係機関やコンビニエンスストアとも協力して防止していきたい
小林さん:
防げて良かったなという気持ちは強いですね。こんな詐欺があるのかとびっくりして、ちょっとショックでした。
ファミリーマート 韮崎桐ノ木店 早川真紀オーナー:
他のスタッフにも本当にこういう事があるんだ、テレビの中の話じゃないんだ、普段からこういう事件が多いんだという気付きが出来て良かった
14日は年金支給日。警察はアポ電が増える傾向にあるとして注意を呼びかけています。