マグロは大好物という人も多いのではないでしょうか。
甲府市の居酒屋がコロナ禍を乗り越えようとマグロランチで勝負に出ました。
ある日のランチタイム。
JR甲府駅前にあるこちらの店で次々と運ばれて行くのは…

ぶつ切りにした生のマグロがたっぷりと乗った定食です。

客は:
このマグロの厚さは なかなかない。おいしい。

客は:
運動をしているのでマグロは高たんぱくでありがたい。こういう店があってよかった。
客の反応も上々なマグロランチ。

提供するのは鮮魚の専門店ではありません。
低価格で若者に人気の総合居酒屋、三ッ星マートです。


三ツ星カンパニー 商品開発兼購買責任者 佐藤英吾取締役:
こちらが脂キハダ。このマグロを食べると他のマグロは食べられないと思う。

商品開発の責任者が太鼓判を押す品質。

そこには全国でもマグロの消費量がトップクラスの山梨ならではの理由があります。


佐藤英吾取締役:
山梨でマグロというと昔からキハダマグロ。山梨の市場で一番高値が付くので全国からたくさんのキハダが集まる中、特に一番いい物を仕入れて使っている。

キハダマグロの中でも全体に脂がしっかりのった「脂キハダ」を厳選。
最も安い税込み961円の「並定食」でもたっぷりと、およそ150グラムのマグロを使用しています。
その実力は?

武藤裕美記者:
1辺が3センチくらいありそうな大きさです。

武藤裕美記者:
まず食感はとても柔らかいです。すっと噛めてしまいます。赤みのうまみと程よい脂も感じられてとても食べ応えがあります。


さらに、ビンチョウマグロにネギトロも加えた山盛り定食や、テイクアウト用の弁当など、とことんマグロにこだわったメニューを取り揃えました。

居酒屋渾身のランチは、実は、8月23日にスタートしたばかり。

その背景には新型コロナによる暗い影がありました。


三ツ星カンパニー 星野穣久社長:
コロナの中でなかなか深夜帯が戻ってこなかったので、もう少し早い時間帯で売り上げを出していきたいという思いからランチを始めた。
新型コロナの拡大以降の客足はコロナ前に比べて3割から5割ほど。
特に、厳しさを味わったのは県内での発生初期の2020年3月。
従業員の感染が判明したときでした。
星野穣久社長:
かなり初期の方で店名が出てしまったので、不安を抱かれた人もたくさんいたと思う

自粛を含めこの時期におよそ3か月間休業しました。
星野穣久社長:
何もせずに何か月も過ぎていったこの時期が一番つらかった。


星野社長は「これまでにない経験」と振り返りながら当時、感染した従業員も含めてスタッフ一丸となってランチという新たな試みに挑戦できる喜びをかみしめています。
星野穣久社長:
実際ランチに関してもコロナがなければおそらくやっていなかったと思うし、やったことで新たな発見があったり可能性を感じていたりするので、前向きにやっていけたらいい。

客に「おいしい」と言ってもらえることが何よりもうれしいという星野社長。

飲食業界の復活へ…マグロランチで勝負をかけます。