静岡県で園児がバスに置き去りにされ死亡した事件を受け、甲府市の幼稚園で命を守るための訓練が行われました。

9月5日、静岡県牧之原市で3歳の園児が通園バスに置き去りにされ死亡した事件。

警察の検証でバスの中の温度は40度を超え、過酷な状況だったことが明らかになっています。


清水祐甫記者:
こちらでは車内に取り残された時に備えて、クラクションを鳴らす訓練をしています。

甲府市の甲府みなみ幼稚園です。


こちらでは9月14日から通園バスを利用する園児に、車内に閉じ込められたときに周囲に知らせる方法を伝えています。

15日には通園で使用するバスで園児たちがクラクションを鳴らして助けを求めることを体験しました。


この中で手の力がなくなった時は、ハンドル部分に座って鳴らし続けることも教えていました。

幼稚園の職員:
おしりで座って、せーの!



このほか万が一に備えた対策も検討しています。

甲府みなみ幼稚園 河西きぬ子園長:
(バスの)カギを施錠し車内で動く気配があったらセンサーが鳴るとか、車の会社とも話をしていきたい。


また幼稚園では事件を受け、独自のガイドラインを作成しました。

これまではバスに乗った人数を職員が手帳で管理していましたが、現在は乗り降りの際に園児の名前にチェックを入れたあと職員室でも確認するなどダブルチェックを徹底しています。



河西きぬ子園長:
あってはならないことが起きてしまったので、こういうことは起こしてはいけない。決められている基本をしっかり守ることが一番だと思って(職員に)指導している。

なお山梨県は現在、県内全ての幼稚園や保育所などに安全管理の状況についてアンケート調査を行っていて、今後、2022年中にバスを所有する施設を訪れ実態調査も行うことにしています。