有害性が指摘されているフッ素化合物・PFASについて、アメリカ軍岩国基地周辺で調査している山口県岩国市の市民団体が、国やアメリカ軍に基地内での調査を求めるよう山口県に対して要請しました。

申し入れをしたのは、市民団体「瀬戸内海の静かな環境を守る住民ネットワーク」です。

去年10月から半年ごとに基地北側の遊水池で採水してPFASの濃度を調べています。

PFASは、発がん性など、人体や環境への有害性が指摘されている有機フッ素化合物です。

これまで3回の調査では、いずれも国の指針値を上回るPFASが検出されています。

市民団体は、国やアメリカ軍に対し、基地内で調査を行い汚染源を特定し、除去などの抜本的な対策を取るよう求めることを県に申し入れました。

山口県岩国基地対策室の古谷勉次長は、「調査を求めることは考えていない」と答えました。

瀬戸内海の静かな環境を守る住民ネットワーク・久米慶典・共同代表
「これだけ汚染が明らかになっているのに何もしないということは、岩国市民の健康に対して山口県としては何ら関心がないんだなと、非常に冷たいなと感じました」

市民団体は今後も調査を続ける考えです。