山口県内のJRの線路で銅製のケーブルが切断され持ち去られていた事件で、山口県警は20日、山口県宇部市の会社役員の男(27)を、窃盗の疑いで逮捕しました。

宇部署によりますと、男は先月25日から今月8日までの間、宇部市吉見のJR山陽本線・厚東駅から東に約1.3キロ先の本線レールに取り付けられたレールボンド32本(時価合計33万6000円相当)を盗んだ疑いが持たれています。JR西日本から被害の届け出があり、警察で捜査していました。

JR西日本によりますと、「レールボンド」とはレールのつなぎ目に取り付けられている、銅製のケーブルです。県内では今月7日から16日にかけて、JR山陽線と宇部線であわせて約220か所・約450本が切断・持ち去られていることが発覚。JRが警察に被害届を提出していました。またJRは発覚するたびに列車を運休させ、復旧作業を行っていました。

警察は、共犯者がいる可能性があるとして、男の認否を明らかにしていません。警察では、売却目的とみて余罪も含めて捜査しています。

今回の逮捕を受けてJR西日本は「鉄道設備がこのような盗難にあったことは深く遺憾に思う。引き続き警戒を強化、警察と連携して対応にあたりたい」とコメントしています。